部活やクラブチームで練習を始めた皆さんが、よくつまずいてしまう5つのミスについて、その改善方法と一緒に詳しくお話ししていきます。
実は、これから説明する「ミス」は、私も初心者の頃によく経験したものばかりです。今では笑い話になっていますが、当時は本当に悩みました。でも、正しい練習方法を知ることで、どのミスも必ず克服できます!
この記事では、グラウンドでの練習はもちろん、自宅や公園でもできる練習方法も紹介していきます。一緒に、サッカーが上手くなる方法を見つけていきましょう!
ミス①ボールばかり見てしまう
これは、サッカーを始めた人が最初に直面する大きな壁です。ボールに集中するあまり、周りが見えなくなってしまうんです。
試合中、ボールを受け取った瞬間、頭の中が真っ白になった経験はありませんか?「どうしよう、どうしよう」と考えているうちに、相手にボールを取られてしまう。これは、ほとんどの初心者が経験することです。
なぜこのようなミスが起きるのでしょうか。それは、ボールをコントロールすることに精一杯で、周りの状況を確認する余裕がないからです。特に試合中は、緊張も相まって、より一層ボールに意識が集中してしまいます。
でも、サッカーは周りの状況を理解することがとても大切なスポーツです。味方がどこにいるのか、相手がどこから来るのか、そういった情報を把握できないと、良いプレーをすることができません。
このミスを改善するために、まずは練習中から「頭を上げる」習慣をつけていきましょう。例えば、ドリブル練習をする時、5歩に1回は必ず前を見る、というルールを自分で決めてみるのです。最初は難しく感じるかもしれませんが、これを続けることで、徐々にボールを見なくてもドリブルできるようになっていきます。
家や公園での練習では、壁に向かってパス練習をする時に活用できます。ボールを蹴った後、跳ね返ってくるまでの間に、必ず周りを見渡す習慣をつけるのです。これを繰り返すことで、ボールを扱いながら周りを確認する感覚が身についていきます。
ミス②力みすぎてコントロールを失う
サッカーを始めたばかりの頃、「とにかく強く!」と考えてしまいがちです。シュートは思いっきり強く、パスは全力で、というように、とかく力任せになってしまうんです。
実際、私が指導してきた多くの選手たちも、最初は「強く蹴れば上手くいく」と思い込んでいました。確かに、ボールを強く蹴ることは大切な技術の一つです。でも、それ以上に大切なのは、状況に応じた力加減ができることなんです。
例えば、目の前の味方へのパス。強く蹴りすぎると、相手に取られやすいボールになってしまいます。シュートにしても、ただ強く蹴るだけでは、ゴールから大きく外れてしまうことが多いですよね。
このミスの改善には、まず力を抜くことから始めましょう。特に、ボールを触る瞬間は、リラックスすることが大切です。力み過ぎると、ボールのコントロールが難しくなってしまいます。
練習方法として、「ソフトタッチ」という練習がおすすめです。これは、できるだけ優しくボールを扱う練習です。例えば、5メートル先の的に向かってパスを出す時、ボールが地面を転がる回数を数えながら蹴ってみましょう。最初は3回転がるように、次は4回、というように、細かい力加減を意識するのです。
ミス③焦って判断を誤る
サッカーの試合中、「焦り」ほど判断力を低下させる要因はありません。特に、ボールを持った時の一瞬の判断が、焦りによって大きく狂ってしまうことがあります。
よくある場面として、ボールを受け取った時に「早く蹴らなきゃ」と思ってしまい、味方がフリーの状況を見逃してしまうことがあります。または、シュートチャンスの時に「今しかない!」と焦って、バランスの悪い状態でシュートを打ってしまうこともあります。
この「焦り」は、実は経験不足から来ることが多いんです。ボールを持った時に「次に何をすべきか」というイメージが足りないために、パニックになってしまうわけです。
改善方法として、まずは練習の中で「状況判断」の機会を増やしていきましょう。例えば、2対1や3対2のミニゲームを多く取り入れることで、判断が必要な場面を数多く経験できます。
また、自主練習では「イメージトレーニング」が効果的です。ボールを持った時の選択肢を、事前にいくつか考えておくのです。「パスを出す」「ドリブルで仕掛ける」「シュートを狙う」など、具体的な選択肢をイメージしておくことで、実際の試合での判断が速くなります。
ミス④ボールと自分の距離が遠くなる
ドリブルやボールコントロールの時、ボールが自分から離れすぎてしまう。これも、初心者がよく経験するミスの一つです。
特に、スピードが上がった時にボールが前に行きすぎてしまい、相手に簡単に取られてしまうことがあります。また、パスを受ける時も、ファーストタッチでボールが離れすぎて、すぐに次のプレーに移れないことがよくあります。
このミスが起こる主な原因は、ボールタッチの感覚が十分に身についていないことです。ボールを触る回数が少ないために、適切な力加減やタイミングがつかめていないのです。
改善するために、まずは「ボールフィーリング」を養う練習を行いましょう。例えば、歩きながらのドリブル練習。この時、ボールが自分の足から30センチ以上離れないように意識します。徐々にスピードを上げていきながら、ボールとの適切な距離感を掴んでいくのです。
家での練習では、リフティングが効果的です。ボールをできるだけ低い位置でリフティングすることで、繊細なボールタッチの感覚が養われます。
ミス⑤基本的な体の使い方ができていない
これは意外と見落とされがちなポイントですが、サッカーの基本となる体の使い方ができていないことで、様々なミスが誘発されます。
例えば、走る時の姿勢が悪いために、スピードが出ない。ジャンプする時の踏み切りが弱いために、ヘディングでボールに届かない。ターンする時のバランスが悪いために、ボールを失ってしまう。こういったミスの根本には、基本的な体の使い方の問題があることが多いのです。
このミスの改善には、サッカーの技術練習だけでなく、基礎的な運動能力を高める練習も必要です。ダッシュ、ジャンプ、方向転換など、サッカーで必要な動きを、ボールなしの状態で練習することも大切です。
特に、体の軸をしっかりと意識することが重要です。どんな動きをする時も、お腹に力を入れて、背筋を伸ばすことを忘れないようにしましょう。
練習で意識すべきポイント
これらのミスを改善していく上で、共通して意識すべきポイントがあります。
まず、「基本に忠実に」ということ。派手なテクニックや難しい技に挑戦したくなる気持ちはわかりますが、まずは基本的な技術をしっかりと身につけることが大切です。
次に、「継続は力なり」という言葉通り、毎日の練習を大切にすること。たとえ短い時間でも、毎日続けることで、確実に上達していきます。
そして、「失敗を恐れない」こと。ミスを恐れすぎると、新しいことにチャレンジできなくなってしまいます。失敗は上達するために必要な過程だと考えて、積極的にプレーすることを心がけましょう。
ミスは成長の証
ここまで5つの代表的なミスについて説明してきましたが、実はこれらのミスは、サッカーが上手くなっていく過程で誰もが経験することなんです。
大切なのは、ミスを恐れないこと。そして、同じミスを繰り返さないように、適切な練習方法で改善していくことです。
この記事で紹介した練習方法を、ぜひ試してみてください。最初は上手くいかないかもしれません。でも、コツコツと続けることで、必ず上達は見えてきます。